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2006年04月10日

基地移転問題について思うこと

 びん教授のブログを見ていて思ったのですが、やっぱり沖縄の現実から目をそらしていてはいけないと思うので今回、書きます。ですので、だいぶ文体変わりますがお許しを。

 今回の「辺野古移転」は96年の普天間返還合意(橋本・クリントン)を受けたSACOの報告から始まった話である。実際、普天間基地は宜野湾市のほぼ中央に位置しており、しかも那覇のベッドタウンというようなところにこれだけの基地があるというのは本土ではまずありえない話であろう。しかも、である。市のど真ん中に普天間は存在し、日々騒音を撒き散らしているのである。このことについては「写真集 沖縄」(1970  沖縄革新共闘会議編 新時代社 絶版)の写真を見れば一目瞭然である。あまりの騒音のため、周辺の学校の窓は2重構造になっており、防音工事もされている。しかし、そんなものは騒音の前では無力であり、現在でも近くの小中学校や高校、大学などは飛行機の離着陸時になると一旦教師がしゃべるのをやめてしまうそうである。うるさすぎて授業にならないからだそうだ。で、静かになったら授業再開となるらしい。
 この写真集は当時の沖縄の現状を知るうえで重要な資料となると思う。実際に70年代当時でまだコンセットの学校が存在していたのである。このコンセット校舎が鉄筋になったのはやはり屋良朝苗琉球政府主席の力が大きいと思う。
 また、基地の現状(というか70年代当時に存在した施設)の説明も多くある。実際にこの中の写真で国頭村の写真があるが、「BOAの強力な電波で電球がソケットにつながなくてもつく」という写真である。こんな強力電波が人体にいいはずが無いと思う。現在は返還されたハンビー基地もこれにはちゃんと記載がある。あと、核弾頭施設の「メースB」は現在某宗教団体の所有となっている。
 話が脱線してしまった。元に戻そう。
 今回の移転については正直「?」である。しかも、移転費用は全て日本持ちというわけのわからない事態が発生している。そもそも「日米安保条約」なるものの根拠がおかしい。アメリカ側は1854年の「琉米修好条約」を根底に据え、その上で1951年の「日米安保条約」を提示してきているのである。したがって、「日本はアメリカの補助さえしてくれればいいのだ」という考えがアメリカ側にはあると思う。確かに、戦後日本はアメリカからの資金援助によって成長したという一面もあるのだが、そろそろアメリカ側も「世界の保安官」などという傲慢な論理を取り下げたらどうかと思う。現在のアメリカは戦前の日本の状態とそっくりである。「京都議定書」をを無視しても自国の産業発展を選んだということは結局「俺がよければ全てよし」とする自分勝手主義の最たるものであると思う。普天間の海兵隊がグアムへ移転することにしても、その費用はアメリカが出すのではなく、日本が出すのである。こんなバカな話があるだろうか?在韓米軍が撤退するときには韓国側は金は出さなかった。「撤退するなら勝手にやってくれ」というスタンスだった。しかし、日本はといえばアメリカの属国と化しているので「へへ~っ、アメリカ様は世界一ですだ~」という強者におもねる論理が通用しているのである。確かに私は右寄りだと言われることもある。しかし、こうしたことについてはきちっと言う、こうしたバランス性というものが重要になってくるかと思われるのである.
 

 

4・11
びんさんより「沖国大ヘリ墜落ではなく「辺野古移転」」は、96年の普天間返還合意(橋本・クリントン)を受けたSACOの報告から」というご指摘をいただき
ました。これは私の調査不足でした・・・。訂正いたします。


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この記事へのコメント
詳しくはかけないけれどニュースを見てて
感じたのは、これは反対がいいのかなぁって言う感じかな。。。
沖縄のそのままを残して欲しい。

政府は、アメリカに合わすみたいな感じって言うのが
ちょっと気に入らないのもある。
それもあるから、移転する費用を負担しろって
出てくるんだと思う・・・。
日本ってつくづくイヤって言えない国だなと
もどかしいけど・・・。
アメリカに有利なことばっかり・・・。
あんだけ問題おこしてるのに・・・。

なんかワケの分からない文章でごめん・・・(ーー;)
Posted by なぉ at 2006年04月10日 22:03
言いたいことはものすごくわかります。「日本が属国化してる」わけですからね、現状として・・・。海兵隊なんてレイプ事件腐るほど起こしてますもん・・・。そんなに女に飢えてるんですかねぇ・・?でもって人ひき殺して「アメリカ兵は悪くない」
もうふざけんなっつー話ですよね・・・。いいかげん「治外法権」をなくして欲しいと思うんだよね・・・。そうすりゃ日本の法律で裁けるから・・・。
Posted by yoshi at 2006年04月10日 22:14
基地問題って、地域の住民の方じゃないとなかなかちゃんと考えにくいですよね。
自分の問題として消化できないって言うか。

元々、マッカーサーが来て、GHQが設置(?)されてからすでに60年以上。
周囲の状況は変わっているのに、基地とその周辺はなにも変わっていない。
結局、アメリカに負けた日本って構図は崩せないんです。

私は横須賀の学校に通ってましたが、ベースの兵隊さんたちは女子高生を『現地妻』みたいにしてたりして…私の友達で、泣かされたコも結構いるし。(おっと、話がズレた)

ベースがなくなるとベース相手に商売している人は生活が苦しくなったりするし、うわべだけでは語れない、結構根が深い問題ですよね。
Posted by まちゃこ at 2006年04月10日 22:45
えーっと・・・「びん教授」はどうも(汗)
沖縄に対しては、何も教えていないばかりか、教わることばかりですので・・・

歴史をさかのぼり検証することは、ぼくもとても大事だと考えています。

こまかいことなのですが、「今回の「辺野古移転」」は、96年の普天間返還合意(橋本・クリントン)を受けたSACOの報告から、と言ったほうがいいかと思います。

引き続き考えて行きたいと思っています。
Posted by びん at 2006年04月11日 00:15
>まちゃこさん
やっぱり基地を体感してる人は言うことが違うなぁ・・・と思います。やはりそういうことが現実で起こってるわけですね・・・。横須賀は本当にそういう意味で光と影の部分の差が激しい街ですよね・・・。高校でそういうことがあったんですか、横須賀は・・・・。確かに基地相手の商売は成立しなくなるでしょうな、基地がなくなれば・・。でもってさらに失業者数に拍車がかかる・・・悪循環ですな、こりゃ・・・。

>びんさん
 ご指摘ありがとうです。訂正しておきました。この70年発行の本は大阪のどこかの古本屋にはあるかと思われます。大正区の古本屋中心で回るとある可能性が高いです。あのあたりは「リトル・オキナワ」なので・・・。
Posted by yoshi at 2006年04月11日 08:02
TB有難うございました。
こちらに当方からもTBをはらさせて頂きました。
(記事の方も折を見て修正を入れようと思っています)

4/12 に QAB で 特番 があります。 
意見を受け付けているので宜しければどうぞっ!

私の記事で思う事があればまた書きにきてください!
Posted by うみうさぎ at 2006年04月11日 18:37
今日のこの記事を読んでふと小学生の頃を思い出しました。
TVを見ているときなどB52が飛来し音がかき消されました。ちなみに基地から離れた所に住んでましたけど。(ベトナム戦)
その度に空を見上げては戦争なんか無ければいいのにと・・。

今じゃ、那覇市内に住んでその音とは無縁になり、基地問題も沖縄に住んでいながら新聞やTVなどで情報を知る位です。
これほどまでにびんさんやyoshiさんが
真剣に考えてる事に県民としてちょっと恥ずかしくなりました。
息子は基地内で仕事をすることもあり、
毎日ゲート前に立っている「基地反対」のおじいちゃんに睨まれてやるせない気持ちだって言ってました。

経済的にも弱い沖縄ではそんな所の仕事も
しなければなりません。
複雑です。
Posted by とんとんみーのりのり at 2006年04月11日 22:07
リトル・オキナワ・・・時々沖縄そば食べに行かないと、禁断症状が出ます(苦笑)

『写真集 沖縄』(1970年)、今は、とても高くなっていたと思います(BOOKSじのんにありました)。でも、貴重な本ですから手に入れておくべきですね。
Posted by びん at 2006年04月13日 00:30
 え、ほんまですかそれ。確かに復帰前の写真って貴重ですもんね、いろんな意味で・・・・。いくらくらいしてましたか?私は名古屋の古本屋の「自由にお持ちください」のかごの中に入ってた奴なんでタダでした・・・・。
Posted by yoshi at 2006年04月13日 17:51
yoshiさんご存知の通り、私の地元には航空自衛隊があり、私はあの爆音を聞いて大きくなりました。
小さい頃は飛行機が飛ぶたび、泣きながら何度も家に逃げ帰った記憶があります。
夏になると航空祭と称してその日に向け毎日戦闘機が曲芸飛行の練習をします。
それに慣れていた私・・・。
それでも違うんです、恐怖感が。
音が近い、伝わる振動。
昔聞いた戦闘機の音は爆音なんかじゃなかった。
爆音とはこれを指すのだと思いました。
私のブロ友さんでkijimunaさんとおっしゃる先輩移住者さんのブログがあります。
お仲間と基地問題について積極的に運動に参加取り組みされています。
もしよろしければyoshiさんも遊びに行ってみてください。
Posted by たーやん at 2006年04月14日 10:05
きじむなーさんでしたら・・・・知ってるかもしれません・・・・・。リンクこそ張ってませんけれども・・・。多分びんさんとこのブログからいけたと思います・・・。
Posted by yoshi at 2006年04月14日 14:11
 
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